子供から高齢者まで、頭痛を経験したことがない人はいないでしょう。大部分の人は少し休めば治まるだろうと考えて、市販薬を飲んで済ませてしまうことが多いものです。しかし、頭痛の中には、重大な病気が隠されている場合もあります。頭痛には命に別状のない慢性的なものと脳出血や脳梗塞、くも膜下出血などの危険な病気によって引き起こされるものとがあります。
近年は、頭痛で悩まされている人が増えています。頭痛外来はこれらの頭痛全般の症状に対応し、大学病院や総合病院などの大きな病院に設置されるようになりました。頭痛外来では、まず頭痛の原因が重大な病気によるものなのか、それ以外の原因によるものなのかを痛みの程度や持続時間、いつから痛むのかなどといった問診を行ってから、必要に応じ、CT検査やMRI検査をして判断します。慢性的な頭痛には、偏頭痛や緊張性頭痛などがあります。
偏頭痛は脳の血管が広がり、周囲の神経を刺激して、そこから発生する炎症物質が更に血管を拡張しておこります。また、緊張性頭痛は頭の筋肉や肩と首の筋肉の緊張が原因です。筋肉が緊張することで、血の流れが悪くなり、老廃物がたまり、神経が刺激されておこります。頭痛外来では、頭痛の根本的な原因を的確に判断し、治療をすることができます。
普段とは違う痛みや異変を感じた時、薬を飲んでも治まらず、痛みが長引く時は、ただの頭痛だと軽く考えずに早目に頭痛外来を受診しましょう。